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by yuna-sos-0305
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第43話

「ねぇ・・・・・」


その大きな背中に腕を回しながら そっと呟く。



「ん?なんだ?」



目の前に広がる海を見つめながら 優しく囁かれる。




「これから・・・どうする・・・・・?」




彼の背中に人差し指で そっと 文字をなぞりながら



瞼を閉じて  繰り返される波音に耳を澄ます。




「そうだなぁ・・・・・俺は真尋が一緒ならどこでも構わないが・・・・真尋はどこがいい・・・?」



そう言って 振り返ると  優しげな視線で微笑む。




「私も・・・・どこでもいいよ。雄二が一緒なら・・・どこでも・・・・・・」




微笑み返し  その唇に口づければ





「なんだか俺達、いっつもこんなだよな(笑)」




彼の言葉にそっと微笑みながら応える。




「そうだね(笑)」






微笑みを浮かべたまま ジ-ンズについた砂を払い、ゆっくりと立ち上がる。






「雄二?」






そっと名前を呼べば






「取り敢えず、昼飯食いましょう?腹が減っては戦ができぬって言いますからね(笑)」






そう言って   ゆっくりと微笑んだ。





*****************



「で?どうすんの?」



煙草の煙をくゆらせながら 安岡は目の前に座っていた村上を見つめた。





「・・・・・・・・・・」





安岡が見つめても 村上は表情を変えない。





「・・・・・・・・えっと・・・その真尋さんの・・・旦那さんから連絡は来たんだよね・・・?」




この場の雰囲気をなんとか変えようと



ゆっくりと黒沢が口を開く。




「うん・・・まぁ、来たことは来たんだけど、彼も今、雄二と真尋さんがどこにいるかは

分からないみたいでさ・・・・・」



そこまで言うと 北山は 村上を見つめた。




「それじゃあ、真那ちゃんは?彼女なら何か知ってるんじゃない?」





その安岡の言葉に 北山が無言で首を振る。


そんな北山を見つめ

安岡がポツリと呟いた。

「これからどうすんの?もう・・・1
ヶ月だよ?・・・酒井さんいなくなって・・・・・」


そんな安岡の言葉に 応えるかのように

今まで口を閉ざしていた 村上がそっと呟いた。


「どうにかするしかねぇだろう・・・・・・」


***************

ディスプレイに表示されている名前に引き寄せられるように

真那はゆっくりと携帯の通話ボタンを押した。


「もしもし・・・・・?」


時間はもう10時を回っていた。
時計の針が 時間を刻む音だけが 静かな部屋に響いている。


「真那ちゃん?こんな夜中にごめんね。」

少し心許ない 圭介の声を聞きながら真那はそっと呟いた。

「・・・いえ・・・・」

「・・・・真尋のことなんだけど・・・いつまでもこのままじゃいけないと思うんだ。
・ ・・・ちゃんと話し合うべきだって・・・そう思うから・・・だから・・・
・ 真那ちゃん・・・僕を信じてくれないか?」

圭介の言葉に 驚きを隠せずに真那は言った。

「・・・・圭介さん・・・・?」


「・・・・真尋のことはちゃんと俺が・・・俺が連れ戻すから・・・」

そう告げると 電話は一方的に切れてしまった。

「もしもし?圭介さん?圭介さん?」

まだ微かに圭介の声が 残る携帯を握りしめながら
真那は心に かすかな胸騒ぎを感じ、そっと呟いた



「お姉ちゃん・・・・・・・・・」
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by yuna-sos-0305 | 2005-06-08 23:22