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by yuna-sos-0305
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第16話 

あの日から3週間


気がつけば


彼と会えることを楽しみにしている自分がいた。



親友である優子から
「最近楽しそうじゃない。何かいい事でもあった?」

そう聞かれ

本当の事は言えないまでも


そんな自分を嬉しく思う自分がいた。



夫は急な出張とやらで
今夜は福岡へと飛んでいる。


「今日の夕食何にしよう・・・」

そう呟いた次の瞬間


携帯が鳴った。


「酒井です。真尋さん?今夜空いてますか・・・・?」

******
「週末の夜って言っても、真尋さん結婚してらっしゃるから、呼び出して旦那さんに怒られないか
内心ドキドキだったんですよ(笑)」

そう言って笑いながら
日本酒を啜る酒井さんの姿はなぜだか とても私を安心させた。

「昨日から急な出張で、福岡に行ってるんです。なんだかこのところ仕事が忙しい
みたいで、まともに顔も合わせてないんですよ(笑)」

店の中は週末らしく、客の陽気な声と楽しそうな笑顔で溢れていた。

「真尋さんのために一生懸命働いてて、格好いいですねぇ~。旦那さん、何のお仕事
してらっしゃるんですか?」

テ-ブルの上に並べられた料理を自分の元へ引き寄せながら
酒井さんが聞いた。

「外資系の仕事をしてます。って言っても私は何も分からないんですけど・・・(笑)」

左手に輝いているマリッジリングが



私が他人の妻であることを



帰るべき場所があることを



静かに物語っていた。


「いやいや・・真尋さんがいるからこそ、旦那さんは安心して働けるんだと思いますよ。
って俺、何言ってんだろう・・・・・」

早くも酔ったのか


彼の頬は赤く染まっていた。


そんな彼にそっと微笑んで

「酒井さんにそう言われると、苦手な家事も頑張ろうって思えます。」

そう言って恥ずかしさを隠すかのように


ゆっくりと日本酒に口をつけた。



「・・・・今日は飲みましょうか・・・・・・・」


「・・・・・・ええ・・・・・・・」



「真尋さん」

「酒井さん」


そうお互いに呼び合い始めて3週間。


交わることのなかった


私と


彼の世界が



この後


どんな風に変わっていくかなんて



考えもしなかった。





ただ


優しい彼の微笑みを



真近で見れる



この日常に


これ以上ないほどの


幸せを


感じていた・・・・・。


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by yuna-sos-0305 | 2005-01-30 22:58