文章中心のサイトです。


by yuna-sos-0305
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

告白

 
色あせた 夢を見た



一度きり口づけを交わす


愛おしさ 焦がれてた



溜息に情熱を探る。






じっと 夜空を見つめる。


風は 強いけれど  冷たさの分だけ 夜空に輝く星が いつもより  鮮やかに感じられる。





ゆっくりと目を閉じれば




彼の その微笑みや


柔らかな笑い声



その手の温もりが  そっと蘇るようだった。




ゆっくりと 瞳を開ければ


「またこんなとこに居て。風邪ひくつもりですか?」



彼の 大きな  身体が  夜空を見つめる私を包んでいた。



******


「・・・・・・・・」


そっと 彼から離れると 視線の先に輝く夜景をぼんやりと見つめながら言った。



「今日はまた何の用?」


振り向きもせず あえてク-ルに  そう言い放った。


そっと頬を撫でる風に 冬の冷たさを感じた。



「奪いに来た。」



その 言葉に驚いて  振り向けば



自信に満ちた微笑みを浮かべる彼がいた。




「・・・・はい・・・?」



突然の彼の言葉の意味に 戸惑っている私に



ゆっくりと近づいて



また同じ 言葉を呟いた。




「奪いに来た。村上からお前を。」


視線を逸らすこともなく、真っ直ぐに私を見つめ その言葉を囁く。


呪文のように。




彼の 微笑みや 手の温もりが


昨夜のことのように 蘇っていた。



「・・・・・・・・・・・・・・」




「・・・・・・・もうこれ以上・・・お前の苦しむ姿を見たくないんだ・・・・・」



彼が ゆっくりと そう囁くと同時に



閉じられていた 過去の記憶が  彼の想い出が



古い傷のように ぱっくりと口を開け 溢れ出した。




 そして 気がつけば  叫んでいた。




「雄二になんて・・・・・雄二になんてあたしの苦しみなんて分からない・・・っ!!!」





階段を降り





重い扉を開き  自分の部屋へと滑り込んだ。





「・・・・・・・っつ・・・・・・・・・・・・」


堪えていた涙と 心の奥底に閉じこめた記憶が蘇り



気がつけば 涙が溢れていた。




「てつ・・・・・・・・・・・」



彼の名前を そっと呟けば




なぜか 不思議と  楽になる



そんな気がした




「もう・・・疲れちゃったよ・・・・」



そう 呟いた時には  既に夢の中に引き込まれていた。




【ただ 幸せになりたいだけなのにな】



彼の言葉を思い出す。



私は そっと 呟く。



幸せってなんだろうね・・・・・?




本当の幸せってなんなんだろ?





もう十分、幸せなハズなのにそれでも幸せじゃないなんて

欲張りだよね、人間は。




何度呟いても、答えは 返ってくることもなく



私は そっと彼の口癖を真似するように 呟いた。



「幸せに・・なりたいだけなのにね・・・人間って難しいね・・てっちゃん・・・・」



「・・・・幸せに・・・幸せになりたかったね・・・2人で幸せになりたかったね・・・・」


そっと 囁いた その言葉に



彼が そっと 頷いた  そんな  気がした。
[PR]
by yuna-sos-0305 | 2005-02-06 23:22