文章中心のサイトです。


by yuna-sos-0305
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

深夜2時。


深夜2時。

どうしても 彼の声が聴きたくなって、電話の前に座りこむ。

「もう、寝てるよね・・・・・」

そう呟いて、自分の気持ちを抑えようとすればするほど、彼への想いは膨らんでゆく。

静かに時を刻んでゆく時計の音だけが、真夜中の寝室を静かに包んでいた。

壁時計に目をやって、電話を見つめて、溜め息ついて。
そんなことを何度か繰り返した後、思い切って電話を取った。

緊張を隠せない自分とは裏腹に指は確実に彼へと繋がる
電話番号を叩いてゆく。


TRRR・・・・・・・


耳元に響くコ-ル音

1回・・・・・・・




もう寝てる・・・・・?




2回・・・・・・・・・






まだ仕事中・・?






3回・・・・・・・







家に帰ってないの・・・・・・?







そんなことを思いながら、彼が受話器を取ってくれることを期待して息を潜めて、
その声を待つ。

誰よりも愛しい声を・・・・・。

10回以上のコ-ル音が鳴り、もうやめようと思ったその瞬間


「・・・・・・・はい・・・・・・・・」

誰よりも









愛しい










その声が









確かに 私の 耳元に響いた。


「て・・・・・・っちゃん・・・・・・・?」


「・・・・・・どうした・・・・・・?」

真夜中の彼の声は、いつも聴くより、少し掠れていて それでいてハスキ-で。
その声がひとつひとつ言葉を発するたびに、私の胸はどうしようもなく高揚して
しまう。
それほど彼の声に自分は惹かれていることに改めて気が付く。

「ごめんなさいこんな時間に・・・・・・・・・」


「・・・・・・・別に構わねぇよ・・・・・まぁ、これが安岡とかだったら、すぐに
叩き切るけどな(笑)」




電話越し、小さく笑った彼の声にそっと微笑むと



その言葉を呟いた。






「声が聴きたかったの。てっちゃんの声が・・・・・・」


深夜2時


月の光に照らされて、少し遠い あなたとの距離を埋める夜。






愛しくて










恋しくて









あなたへと






堕ちていく・・・・・・。
[PR]
by yuna-sos-0305 | 2007-06-11 23:28 | 小説